教員と民間企業の10の違いと共通点~東証一部上場企業と教員現場双方で勤めた経験から~

東証一部上場企業で正社員(管理部門)、公立中学校で正規の教員として勤めた経験から、この2種の職場の実態とその違いを述べていきます。これから就職する人、転職を考えている人、そうでなくても興味があるたくさんの人に見ていただけたら幸いです。

違いその1 文房具等の仕事に必要な道具は自分で用意

私が教員になって一番最初にカルチャーショックを受けたのはこれです。

 

企業では、仕事に必要なものは全部会社からもらってました。

職場のフロアに事務用品の引き出しがあって、そこから自由に持って行っていいんです。(少なくとも私のいた会社はそうでした。これは会社によるのかもしれませんね)

 

シャーペンつき4色ボールペン、消しゴム、付箋、蛍光ペン、はさみ、のり、ホッチキス、ホッチキスの針抜くやつ、電卓、定規、フリクションペン・・・などなど、およそ不自由することはない、潤沢した品ぞろえ。

 

「だって仕事に必要なものなんだから会社が用意するのは当たり前でしょう?

それがなきゃ仕事できないんだから。」

 

そう思ってました・・・・・・・・・

 

なので、通勤時私のカバンはほぼ空でした笑

書類とかは社外秘だから持ち出しちゃいけないし、スケジュールは携帯にメモってて手帳も持ってないしね。

 

なんならお財布とケータイ、定期だけ持ってればそれで足りました。

ちょっと偉く(?)なってからは営業の方との打ち合わせとかも増えて管理が大変になってきたので、手帳とペン1本くらいは持ってた方が便利だったと思うけど。

 

手帳すら仕事のために自分のお金使うなんてありえないと思ってました。

 

教員に採用されて、おんなじノリで中身のとぼしい筆箱を持って働き始めると・・・

 

「え!?みんな自前のペン使ってんの!??」

「マルつけに使う赤ペンも!???」

 

「自分で買ってんのー!?!?!?!?」

 

びっくりしました。

 

そして誰もそれを疑問に思っていない・・・。

 

むしろ自前のお気に入りの赤ペン自慢してくる・・・。

 

ベテランの指導員の方「これすっごく使いやすいよ!あなたも買いなよ!」

 

私(まじかよ・・・)

 

※正規教員として採用されると新任の年に指導員(定年退職した元校長やベテランの教員が多い、というか私はそれ以外知らない)がつきます

 

教員の皆様、これは当然のことだと思っているかもしれませんが、

民間を経験していた身からすればおかしいですよ。

 

企業ではふつう文房具は必要経費として会社が用意しているんです。

 

その分お給料が増えるわけでもないのに

仕事に必要な道具まで自腹でそろえなきゃいけないなんて・・

 

完全にブラックでは?

 

 

・・誤解させてはいけないので弁明しますね。

実際には、事務室に最低限ボールペンとか赤ペンとかマッキーとかふせんとかあるんですが、最初はそのことすら誰も教えてくれなかった(泣)

ふせんまで買わなきゃいけないのかと思ったよ・・・。けっこう使うし毎回数百円とか地味に痛いよ。

 

そしてボールペンはめっちゃちゃっちいやつ。1本数十円であろう、ずっと使ってると指が痛くなるやつ。

それでも意地で使ってましたけど。

 

テストの採点のたびに1本弱使いつぶすのでこれが自腹だとこれまた地味に痛いです。ボディブローです。自腹に響いてきます。

 

快適な労働環境には程遠い・・・でも支給されるだけマシ!

と、そのうち思うようになりまし・・・ってはいけないー!

 

もっといいペンちょーだいよ!

ちょーだいよー!!!!!(声を大)

 

でもホント財源がないから仕方ない部分が大きいんでしょうね。

そもそも文房具の質をあげる余裕があるんなら教員をもっと増やすのが先だと思うし(切実)現場の先生たちは、ほんとうに大変なんです・・・。